3月15日の南日本新聞に非常に興味深い記事が載っていました。


1918年から翌年にかけて世界で大流行したスペイン風邪についてです。
当時の地元の新聞から、スペイン風邪についての記事を拾い上げているのですが・・・、

10月24日付の師範学校付属小学校の臨時休校を伝えるニュースを皮切りに、記事が爆発的に増えていくようです。
11月3日には鹿児島市だけで患者が5000人、12月1日は薩摩郡内だけで1万7300人、18日には県内の死者が4000人、感染者が30万人と伝えているそうです。
感染者が多くて、鉄道の減便、郵便配達や店の営業の困難等が起き、医師や看護師も多くが倒れたとあります。

参考までに、当時の鹿児島市には、まだ伊敷の一部や吉野、桜島、谷山地区などは含まれていません。


pandemicスペイン風邪では、世界中で3割の人が感染し、5000万人から1億人が亡くなったとされています。
当時の社会は大変な混乱に陥ったことでしょう。
今回の新型コロナでは、過去の経験を元にして感染拡大を防ぐ様々な措置が取られていますが、記事からは当時の病院自体がまともに機能していなかったことが伺えますよね。
テレビはおろかラジオすらない時代、貴重な情報源である新聞を元にして、人々がどのような行動を取ったのか、もっと知りたいところです。


新型コロナウイルスの感染蔓延で、日々のトップニュースはそればかり。
新聞以外にも様々な所から情報を手に入れることができる現代ですが、溢れ返る情報に躍らされている一面もあります。
例えば、トイレットペーパーの騒動しかり。
2020年3月19日現在、鹿児島では一人も発症者が確認されていませんが、あたふたしている人がいかに多いことか。

新型コロナウイルスに感染しないに越したことはありませんが、情報を正しく取捨選択して、いかに賢く行動できるかも今試されています。