野口内科 BLOG

  野口内科は鹿児島市武岡に開業して46年を迎えました。
  当ブログでは、当院からのお知らせ、医療・健康に関する情報の他に、近隣の話題、音楽・本のこと等を綴ってまいります。

    診療時間 午前  9:00〜13:00
         午後 14:30〜18:00 (金曜は〜18:30)
    休診   日曜・祝日・木曜午後
    電話   099−281−7515
    住所   鹿児島市武岡二丁目28−4
    院長   野口 仁

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マグネシウム

〖 今月のつぶやきから 97 〗


ダンゴムシ常に集めている医療情報の中で、一般の方の健康に役立ったり興味を持っていただけそうなものをツイッターにてお届けしています。
その中から更に興味深いものを、月末にピックアップしてブログにまとめている「今月のつぶやきから」。

今月は、以下の9題をお届けします。

最初は、高校生の科学研究に関する話題を3つ。
着眼点も研究内容もお見事です。

① 小学校一年生の時からダンゴムシ一筋で、飼育ケースにカビが発生したことがないことが今回の発表に繋がったようです。

② 鹿児島の特産品である黒酢に歯のホワイトニング効果があるという発見で、洗口剤の開発までこぎつけるといいですね。

③ 自宅の庭でわずかばかり育てていたコメをカメムシにやられたことがありますが、ミントが活用できるのならリスクがないでしょうね。


お次は、意外なものが認知症に効きそうだという報告を2つ。

④ アミノグリコシド系の抗菌薬は腎機能悪化の懸念があってほとんど使われませんが、新たな活用法に繋がるかも知れませんね。

⑤ コンニャクはカロリーゼロだし、食べる価値があるのか疑問に思っていましたが、研究の余地はありますね。


次は、日々の健康管理に役立ちそうなグッズについて2つ。

⑥ 心拍数が測れるスポーツウォッチは既にありますけど、更に病気の早期発見に結びつきそうな時計が出てくるようですね。

⑦ 朝夕の運転で悩まされるまぶしい日光を上手に遮ってくれそうです。


最後にミネラルに関する2つの話題です。

⑧ マグネシウムは納豆を含む豆類や豆腐、海藻などに多く含まれます。

⑨ 亜鉛不足は味覚障害や皮膚障害を起こすことが知られていましたが、炎症性腸疾患の病状にも絡んでいるようですね。

ミノムシ〖 今月のつぶやきから 84 〗


2018年もあとわずかとなりました。
今年中にやらなければならないことが山積みでとても慌ただしく過ごしていますが、皆様方はいかがでしょうか。

今年も twitter 上で様々な医療情報をつぶやいてきました。
この1ヶ月のつぶやきについて振り返り、10の話題をピックアップしてみました。


まずは、動物や昆虫に絡んだ話題を6つ。

① 私のツイートの日本語がちょっとおかしくなっていますね。
シロアリの腸内細菌が、シロアリの食べた木片からキシリトールの材料となる物質を作るという発見です。

② 米国東部でマダニが発見されたようですが、日本でセアカゴケグモやヒアリが確認された以上に厄介なのではないかと思います。

③ クモの糸の研究は有名ですが、ミノムシの糸って案外盲点だったようです。

④ ハエの研究段階ですが、腸内細菌が宿主の行動をも制御している可能性がありそうですね。

⑤ 最近注目を集めているマイクロプラスチックですが、どこまで海洋生物の生命を脅かしているかは不明です。
それより中国によるウミガメの密漁は許せませんよね。

⑥ カエルの鳴き声が人の生活圏の影響で異なっているという研究。
そう言えば、ハブの攻撃性は奄美大島より徳之島の方が強いという話もありますよね。


次は、早生まれのハンディキャップについての話題を2つ。
日本でも例えば、プロ野球選手やJリーガーは4月生まれが多く、1~3月生まれは少ないというデータがありますよね。

⑦ 米国からの報告ですが、ADHD ( 注意欠陥・多動性障害 ) が早生まれで過剰診断されている可能性が示唆されました。

⑧ これは英国からの報告ですが、早生まれで近視が多いというデータです。


最後はビタミンDに絡む話題を2つです。

⑨ ビタミンD濃度が高いと持久力が高い傾向にあるという話。
ビタミンDを摂取したくなるでしょうが、吸収の問題とか日光浴の時間なども絡んでくるでしょうし、最後のマグネシウムについての話題も見逃せませんし。

⑩ マグネシウムの意外な作用の発見です。

xikbleax.gif我々が便秘の方に緩下剤として処方する代表的なものとして、
「酸化マグネシウム」というものがあります。
これは服用していただくと、胃液と化学反応を起こします。

MgO + 2HCl → MgCl2 + H2O

つまり胃液の主成分塩酸と反応した酸化マグネシウムは「塩化マグネシウム」に変化します。
さらにこの塩化マグネシウムが他の消化液中の炭酸ナトリウムと反応して「炭酸マグネシウム」となり、
これが緩下作用を発揮します。

海水から食塩を作る際の不純物をニガリと称します。
海水中のミネラルで最も多いのは、塩化ナトリウムすなわち食塩ですが、
その次に多いのがこの塩化マグネシウムです。
つまりニガリの主成分は塩化マグネシウムなのです。

先日世間を騒がし打ち切りとなった番組でも、かつてニガリダイエットを紹介していました。
ダイエット出来ると称する物には下剤が混ぜてあることがあります。
便が出た分、体は軽くはなるでしょうが、連用して体にいいとは思えません。
楽して痩せようという皆さんの気持ちにつけ込んでいる、その手の物には十分ご注意を。

さて、先の化学式を注意深く見て下さい。塩酸が中和されていることがお分かりでしょうか。
この作用を利用して、酸化マグネシウムは胃薬としても使われています。
また、胃を全部切除された方には酸化マグネシウムはあまり意味がないことも理解していただけるかと思います。


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