野口内科 BLOG

  鹿児島市武岡に開業して43年の野口内科です。
  医療・健康に関する情報はもちろん、近隣の話題、音楽・本のことなどを綴ってまいります。

    診療時間 午前  9:00〜13:00
         午後 14:30〜18:30
    休診   日曜・祝日・木曜午後
    電話   099−281−7515
    住所   鹿児島市武岡二丁目28−4
         ▶▶▶ アクセスMAP
         ▶▶▶ バス路線図

37.5℃以上の発熱で診察をご希望の方は、電話で予約が必要となります。→ ● 発熱外来


マスク

11月3日から与論島で再び新型コロナウイルスの感染例が報告され、5日までに24例が確認され、与論島で2度目のクラスターと認定されました。情報によると、職場や学校でマスク着用をしていない人もいたとか。
まだまだ、新型コロナは収束する気配がないので、三密を避け、マスクを着用し、手指消毒を怠らないようにしたいものです。

♦♦♦♦♦

そのマスク着用について、日常の診療の中での小さなエピソードを3つ、綴ってみたいと思います。


○○○ その 1 ○○○

あごマスク診察室に入ってくるなりマスクを外される方、顎の方へずらす方がいらっしゃいます。
そして、なぜか饒舌だったりします。
私の方からマスクを外すように指示することがあります。
咽頭や首のリンパ節を触診する時などですが、それ以外の際は、原則着用したままで診察をさせて下さいね。



○○○ その 2 ○○○

仮面新型コロナ禍が始まってから、当院に定期的に通院されるようになった方が複数いらっしゃいますが、なかなか顔が覚えられません。
マスクなしの顔を一度も拝見したことのない方もいらっしゃいます。
多分そのせいでしょう。
何回も通っていただいているのに、カルテの名前を見ても、その方のイメージが全く想起できないこともあります。
ヒトがヒトの顔を記憶する時に、鼻や口、顎のラインが大事なのでしょうか。
それとも顔全体なのでしょうか。
そんなことを思いながら診察にあたっています。



○○○ その 3 ○○○

フェースシールド聾唖の患者さんが何名かいらっしゃいます。
その方々を診察する時、私はマスクを外してフェイスシールドを着用します。
最初のうちはマスクをしていましたが、どうもしっくり来ないのです。
聾唖の方々は、表情や口の動きも捉えておられるようなのです。
筆談が中心なのですが、それだけでは伝わらない何かがあります。
それに気づいてから、フェースシールドの内側でオーバーアクション気味に表情を作るようにしています。
これまでよりもコミュニケーションがしっかり取れているような気がします。

アベノマスク政府支給の布マスクには「アベノマスク」という通称がすっかり定着し、海外にもその名が知れ渡っています。
Wikipediaにもしっかりと詳細なページが作られています。
5月中に全戸に届ける、と息巻いていましたが、我が家にはぎりぎりの5月31日に届きました。
日曜日だったのにありがたいことです。

マスクの配布には様々な問題が指摘されています。
家族構成に関わらず各戸2枚というのはさて置き、学生寮にたった2枚だけとか空き家のポストに入っているなどの事例があるようです。
先日は、集合ポストからアベノマスクを盗んだ高齢者が逮捕されていましたけど、その言い訳が、空き部屋だと思ったからというものでした。

また、不要と判断される方々の間では寄付の動きもあるようです。
なぜかその動きを牽制するような官房長官の発言もありましたが、その意図が全く理解できません。
こういう自発的な動きは、日本国民の民度のレベルが違うからだと思いますけど ( 皮肉 ) 。

我が家でもいろいろ検討した結果、アベノマスクとは別に鹿児島市が配布した5枚のマスクと共に、知り合いを介して路上生活者に届けていただくように段取りを終えました。


かつては30枚入りのマスクが売られていた百円ショップでは、今は3枚入りが売られています。
商品棚に全くない時期に比べると、いつでも買える状況になってきましたけど、もう少し値段が下がって欲しいものです。


参考 → マスク着用は何のためか、再確認

新型コロナウイルスの新規感染者数が大幅に減り、多くの県で緊急事態宣言が解除されました。

マスク姿海外でも様々な制限が解除される傾向にあるのですが、外出時にマスク着用を勧告している国がほとんどですね。
海外ではマスクをする習慣がなかったため、着用している東洋人が危害を加えられることが以前からあったようです。
イスラム女性のブルカやニカブを法律で禁止する国もあるくらいですから、マスクも奇異に感じていたのでしょう。

ここで誤解してはいけないのは、感染防御の目的でマスクの着用が勧められているわけではないということ。
新型コロナウイルスに感染しても症状が出ない ( 不顕性感染 ) 事例が多いため、もしかしたら自分自身がウイルスを持っているかも知れないという前提の下、他人に感染させるリスクを減らすためなのです。
その点において一定の効果があると判断しての勧告なのです。
感染防御の基本はあくまで手洗いであることは忘れないで下さいね。( → 「マスクより手洗い」)
そして、人との距離を2メートル以上確保することです。

♦♦♦♦♦
 
マスクの流通が徐々に改善しつつあり、1枚あたりの値段も大幅に下がってきています。

鹿児島市医師会からゴールデンウィーク前に医療用マスクが確保できる見通しが立ったという連絡がありました。
ただその値段が100枚で5900円だったので購入希望は出しませんでした。
というのも先月から、ネットショップなどのマスクの価格の定点チェックをしていたからです。

マスク箱ゴールデンウィーク前で既に1枚あたり50円を切る価格がちらほらと目に付いていました。
今月に入ってからの価格崩壊も凄まじく、15日現在で1枚あたり20円を切る値段を打ち出した所も出てきています。
従来の価格に戻るのにはもう少し時間がかかるかも知れませんが、安くなったからと大量に購入してしまうと、後々更に低くなった値札を見てクラクラするかも知れません。
どうしても必要な時に最小限の量を購入するのが賢いのではないかと思います。

≪ 過去記事ウォッチング 24 ≫


中国で発生した新型コロナウイルスによって、世界的にマスク不足に陥っています。
そもそもマスクにあまり予防効果がないのに、中国政府が国民にマスク着用を呼びかけたのがきっかけだと思います。
シンガポール政府が「健康ならマスクを使わないで」と呼びかけたり、台湾では「私はいいのでお先にどうぞ」運動が起きたりと、まっとうな動きが出始めています。


一連の新型コロナウイルスの報道の中で、マスクよりも手洗いが重要であることが解説されていますが、きっちり理解されているでしょうか ?
Semmelweisその手洗いの重要性を世界で最初に説いたのが、ゼンメルワイスというハンガリーの医師です。
当ブログでは、彼の生涯を描いた本を2017年に紹介しています。
今回の騒動もあるので、改めて記事を読んでいただきたいと思います。


→ 「手洗いの疫学とゼンメルワイスの闘い

本の内容もとても素晴らしいので一読をお勧めします。


今でこそ「感染防護の父」と崇められるゼンメルワイスですが、彼の功績が認められたのは、彼の死後。
フェノールによる消毒法を開発したリスターによって再評価されてからです。
ゼンメルワイスが亡くなった1865年には、学校の理科で習うメンデルの法則が発表されますが、このメンデルの功績が評価されるようになったのも、彼の死後、35年も経ってからのことでした。


↑このページのトップヘ