野口内科 BLOG

  野口内科は鹿児島市武岡に開業して46年を迎えました。
  当ブログでは、当院からのお知らせ、医療・健康に関する情報の他に、近隣の話題、音楽・本のこと等を綴ってまいります。

    診療時間 午前  9:00〜13:00
         午後 14:30〜18:00 (金曜は〜18:30)
    休診   日曜・祝日・木曜午後
    電話   099−281−7515
    住所   鹿児島市武岡二丁目28−4
    院長   野口 仁

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         ▶▶▶ バス路線図

マラソン

3月8日からワールド・ベースボール・クラシック ( WBC ) が始まります。
最近は野球人口が凋落傾向にあるらしく、それに危機感を持った米国メジャーリーグもスター級の選手の参加にゴーサインを出してるようですね。
日本メンバーがキャンプする宮崎は、ダルビッシュを始めとする選手たちが一堂に会するとあって多くの人が集まっています。
経済効果も凄いでしょうね。

野球さて、鹿児島では「薩摩おいどんカップ2023」が2月23日から始まります。
大学や社会人を中心とした36チームによる野球の交流戦が、3月12日までの間に県内4ヶ所の野球場で50試合以上が行われる予定となっています。
プロ野球からもホークスやジャイアンツの3軍、そいてWBC中国代表が参加することが発表されています。

この企画は、野球人口低迷を憂えた亜細亜大学野球部の監督が、鹿児島でアマチュア野球の交流戦ができないかと話を持ちかけたことがきっかけで開催されるに至ったようです。
全部無料で観戦できるようですし、私も時間があれば見に行きたいと思っています。



今年は、新型コロナウイルス流行で延期となっていた鹿児島国体が開催されます。
それに合わせて、Tリーグの試合が先日鹿児島市で初開催となりました。
また、プロバスケットB3リーグの鹿児島レブナイズや女子ハンドボールのソニーセミコンダクタはプレーオフ進出を決めましたし、J3鹿児島ユナイテッドFCや女子ソフトボール JDリーグの MORI ALL WAVE KANOYA  は昇格も期待できます。

駅伝そして、この時期の鹿児島を賑わす県下一周駅伝は70回大会で地元紙が毎日2面以上を使って盛り上げていますし、3月5日には2019年以来となる鹿児島マラソンも開催予定です。
メディカルランナーとして走りる私もワクワクしています。


今年の鹿児島はスポーツで大いに盛り上がることと思います。

皆既月食昨日、11月8日は皆既月食天王星食が重なる極めて珍しい天体ショーでしたね。
日没後早い時間から月が欠け始めましたし、好天にも恵まれたため、多くの方々が夜空を見上げたことと思います。
当院スタッフも全員、観察していたようです。

1年前の2021年11月19日も部分月食がありました。
部分月食と言っても、約98%が欠けたので皆既月食に近い状態。
この時は、月が半分隠れている頃から月食が終わる頃までの間の約50分間、ジョギングしながら月を眺めていました。
刻々と変わる月の表情を見ながら走る貴重な体験となりました。
なお、今回は月食観察を優先したので走っていません。

マラソンシーズンに突入していますが、COVID-19 ( 新型コロナウイルス ) 感染症がまた少しずつ増えてきています。
2019年12月を最後に、当選した大会がことごとく中止になったので、第8波が来ないことを祈りつつ、今年は一つでも走れたらいいなと思っています。

≪ 過去記事ウォッチング 27 ≫


酷暑の中での開催が危惧され、札幌で走ることになった東京オリンピックマラソン
それでも女子マラソンは直前になって1時間繰り上げての号砲となったり、男子マラソンではリタイアが続出したりしました。

ジョギング今、欧州は40℃を超える気温を記録している地域もあり、3年後のパリオリンピックでも一体どうなるのか予想がつきません。
オリンピックの開催時期が変更できないのなら、マラソンは冬季オリンピックの種目にしたらいかがでしょうか。

また、記録を追い求めて進化し続けてきたシューズ同様、暑さ対策用のウエアの開発も必須ではないかと思います。


さて、この暑い最中でもジョギングに勤しむ方を多く見かけます。
走るとしても早朝や日没後を選んでほしいのですが、休日ともなると日差しの強い日中に汗だくになっている姿もちらほら。

熱中症対策はやっているとは思いますが、シャツの着方も大事です。
そのことに触れたのが「熱中症対策となるシャツの着方」。
是非参考にしてみて下さい。

本日は、鹿児島市の内科の休日当番を担当させていただきました。
来院された患者さんはあまり多くなく、ほとんどは嘔吐や下痢の症状が主体でした。
鹿児島の定点観測では、インフルエンザの流行の兆しはありませんが、胃腸炎には気をつける必要がありそうです。
マスクはしているものの、手洗いが疎かになっているのではないかと考えられます。

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駅伝診療の合間で、本日開催された全国高校駅伝・防府読売マラソンを見ておりました。
密になりやすいスタート地点や沿道の応援、感染リスクのある給水ポイント、ボランティア集めなど、様々な課題があったと思いますが、新型コロナ渦の中でこういう大会が開催されたことは非常に意義深いものがあります。

優勝候補筆頭だった高校女子の神村学園は残念でした。
でも、3年続けて1位と2位を維持しているのは素晴らしいことです。

昨年、参加させいてただいた防府読売マラソンは、不評だったスタート地点に改善がみられたのはいいことですが、減らされた給水ポイントの数はそのままでしたね。


この年末に開かれた様々なスポーツ大会の運営を参考にしていただき、来年こそは一般市民ランナーが臆せずに参加できるマラソン大会が催されることを期待します。

 ● 薬の説明書のイラスト 309 ●


アイコンさて、右の図をご覧下さい。
これは何でしょう ? と問われたら、ほとんどの皆さんは「おにぎり」あるいは「おむすび」と答えると思います。
日本人ならば。
おにぎりを知らない外国人には三角の中に黒い四角があるだけの図形にしか見えないでしょうね。
人気とされる車の「品川」ナンバーも、外国人には四角と棒を3つずつ並べただけにしか見えず、日本人は一体何をありがたがっているのだろうと思うに違いありませんが。

おにぎりは携行性に優れ、手に取って食べることができるので、遠足のお弁当やマラソンのエイドステーションでの給食などで必須のアイテムです。
鹿児島で秋に行われる妙円寺詣りでは、長い距離を歩いた後に持参したおにぎりを頬張るとまた格別においしいものです。

6月18日はおにぎりの日なんだそうです。
それにちなんで、6月後半の薬の説明書のイラストに選んだのはおにぎりです。


おにぎり


妊婦〖 今月のつぶやきから 89 〗


今月も様々な医療関係の情報をツイッター上でつぶやいてきました。
今回は13個の話題を振り返ってみます。


最初に妊娠に関連する情報を3つ。
食べ物や環境が胎児に様々な影響を及ぼすことがわかります。

① 妊娠初期はつわりが大変な時期でもあるのですが、ナッツ類に関する有益な報告です。

② いわゆる発酵食品に早産を起こしにくくする可能性がありそうです。
対象者数が多いのもポイントとなる報告です。

③ 排気ガス規制が案外厳しい米国からの報告です。


次に、アルツハイマー型認知症の早期発見、治療につながりそうな情報を2つ。

④ 日常生活を平穏に送っている段階から、将来の認知症発症がわかってしまうわけですが、それは幸せなことかどうか。

⑤ 抗認知症薬にも限界がありますから、腸内細菌をターゲットにした治療法もさらに深く調べていってほしいものです。


3番目の話題として、サプリメントに関するもの2つ。
怪しい人物やテレビの情報を鵜呑みにしてしまうと大変なことになります。

⑥ ボディケアなどである程度信頼を得たところで、高額なサプリメントを勧める輩がいますが、それは皆さんの健康を考えてるわけではありません。
金儲けの手段に過ぎません。

⑦ 肝臓にいいとされるウコンですが、肝障害の報告が結構あります。


そして、マラソンに絡んだ話題を2つ。

⑧ 私は給水が苦手で、走りながら飲むとコップからこぼすし、むせてしまうため、しっかり補給できません。
そういうこともあるので、このアイテムは是非世界標準になってほしいと思います。

⑨ マラソンは体に大きな負荷がかかりますが、ちょっぴりいい報告。


最後に、個人的に非常に興味を持った話題を4つお届けして締めくくります。

⑩ クラゲで痛い思いを何度もしてきましたので、これは非常にありがたいですね。

⑪ 虫垂切除とパーキンソン病の関係については、しばらく議論が続きそうですね。

⑫ 水虫の薬が胆道癌に有効とは驚きです。
ドラッグリポジショニングというやつですね。

⑬ カテーテルアブレーションなど、体に大きな負担をかけずに心房細動の治療が出来るのならば、期待したいデバイスです。

いたい先日、東京マラソンを前にして発信された「安易な服用は危険 レース時の痛み止め」という記事を見つけました。
ロキソニンなどの鎮痛薬 ( 非ステロイド系抗炎症薬 : NSAIDs ) と芍薬甘草湯は、マラソンランナーの間では半ば必需品とみなされている医薬品のようですね。

でもロキソニンなどの鎮痛薬は絶対に服用しないで下さい

◆ 腎臓とNSAIDs

NSAIDs はプロスタグランジンという物質の合成を阻害します。
元々、子宮を収縮させる物質として前立腺 ( prostate gland ) から同定されたのでプロスタグランジン ( prostaglandin ) と呼ばれます。
しかし、この物質が最も豊富に存在する臓器、それは腎臓です。
腎臓においては血流量を維持して水や電解質を調節するのに欠かせない成分なのです。
マラソンのように長い間負荷のかかる運動では、この水や電解質バランスの調節はとても重要な意味を持っています。
NSAIDs を服用すると腎臓の輸入細動脈という血管が収縮してしまい、腎臓の血流量が落ちてしまいます。
そうすると、ただでさえ脱水状態に陥りやすいマラソン中に、水・電解質の調節がますます困難になってしまうわけです。

また、走ることによる赤血球・筋組織のダメージや、十分に鍛練していない人でレース中に上昇しやすいとされる尿酸なども、腎臓に負担をかける案外怖い要因なんです。
そして、NSAIDs 服用でレース後に消化管出血や血尿、心血管系の問題を生じやすいという報告もあります。
腎臓に負担を強いるマラソンで、それに追い撃ちをかけるロキソニンなどの鎮痛薬はご法度であることがご理解いただけたのではないでしょうか。


( 追記 ) 最近の研究で、マラソンレース後に82%の人が一時的に急性腎障害を起こしているという報告がありました。( → こちら )
レース中に腎臓に大きな負担がかかっているのに、NSAIDsを服用してプロスタグランジンの合成を抑え、腎臓が本来の働きを発揮できないまま走りつづければどうなるか、語るまでもないでしょう。

◆ 芍薬甘草湯の使い方

芍薬甘草湯は、古くから競輪選手など自転車の世界ではこむら返りの予防として知られた存在でしたが、ランナーにも知られるものになってきたようですね。
事前に服用することで競技中の筋肉の攣りを予防するだけでなく、翌日以降の筋肉の痛み ( 遅発性筋痛 ) も軽減してくれます。
こむら返りが起こってから服用する際には、倍量飲むと一層効果が高まります。

注意したいのは、市販の芍薬甘草湯は医療用に比べて有効成分が半分のものが多いこと。
その点はしっかり確認しておいて下さい。
理論上はカリウム低下を招く恐れがありますので、スポーツドリンクを併せて飲むのがいいのかも知れません。
また、筋肉を弛緩させてパフォーマンスを低下させてしまうのではないかという懸念はありますが、この点についてはよくわかりません。( 低下させるのが事実ならば、成績が生活に直結する競輪選手は使わないと思うのですが )

◆ 遅発性筋痛に効きそうなある薬

遅発性筋痛に関しては、「ある胃薬」が効く可能性があります。
適応外の使い方になるので薬の名前は伏せておきますが、こちらにヒントが隠されています。( → こちら )
この薬は腎機能への影響がないので、競技中に生じる痛みにも効くならば理想的なのですが、それは試してみないとわかりませんのであしからず。


東京マラソンの翌週、3月5日は鹿児島マラソンがあります。
出場される皆さん、がんばって下さいね。

 ● 薬の説明書のイラスト 83 ●


13日から14日にかけての雪にはびっくりしました。
高台にある武岡は場所によっては16日になっても雪が残っていますし、慣れない雪かきで体のあちこちに痛みが残っています。

10日には指宿で菜の花マラソンが行なわれましたし、2月にはランニング桜島大会が行われるなど、この季節は全国各地で長距離の大会が数多く開催されますよね。
今回参加者が2万人を超えたという菜の花マラソンを走ったという方が私の周りにもちらほらいますが、準備不足で足を痛める人が案外多いようです。
しかし。雪かき程度で体が痛いといっている場合ではないですね。

1月後半の薬の説明書のイラストにはマラソンを選びました。


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