今年の11月18日から24日は「世界抗菌薬啓発週間」です。

抗菌薬 ( 抗生物質 ) の不適切な使用により薬に耐性を持つ細菌が増える一方で、新規の抗菌薬開発は進んでおらず、感染症治療を難しくしていることが世界的に問題になっています。

風邪を引いた場合を例にします。
徐々に改善傾向にあるものの、いまだに「風邪をひいたら医療機関で抗菌薬をもらう」という誤った認識の方が多く、「患者が求めるから抗菌薬を処方する」といった医師も多いです。
風邪の原因のほとんどはウイルスですから、抗菌薬を服用する意味はないのです。

正しい知識を持ち、そういう場面を減らしていこうということで、厚生労働省は11月を「薬剤耐性対策推進月間」と定めて啓発を行っています。
今年は、はたらく細胞のキャラクターを使ったポスターですね。( クリックで拡大 )

薬剤耐性


私は風邪に抗菌薬は出しません。
このことは5年前に当ブログで書いています。( → 「風邪に構成物質を処方しなくなって久しくなります」)
風邪は抗菌薬がなくてもちゃんと治りますよ。
 
ちなみに、今月は抗菌薬を処方したのは2例のみ。
いずれも尿路系の感染で 、尿の検査をした上で処方いたししました。