17日に、米国ニューヨーク大学の医学部が、授業料を免除する奨学金を提供すると発表しました。
授業料は日本円にして年間610万円と言いますからかなりの負担です。( → 米NY大学 全医学部生の授業料を免除へ )

ローン地獄米国では、医学部に限らず、大学に入ると多くの学生が学生ローンを組むそうです。
返済義務のない奨学金がもらえたり、学費の割引があったりするようですが、その恩恵を得られるのはごく一部。
日本と違って勉強漬けでバイトができるわけでもなく、ローンの返済に苦しみ、不良債券化している割合も高いため社会問題化しているようですね。
ですから、今回のニューヨーク大学の英断が大きなニュースになっているのだと思います。


さて、日本の医学部の2018年度の授業料を調べてみました。
国立大学は他の学部と差がなく、年間535,800円です。
私立大学では、最も安いのが最近新設された国際医療福祉大学で6年間で1850万円 ( 年間約308万円 ) 、最も高いのが川崎医科大学で4716万5千円 ( 年間約786万円 ) です。 (  → 参考 )
私立の医学部に関しては、米国並みのところも結構ありますけど、親御さんはどうやって支払っているのでしょうか。
そして、医学部って何でこんなにコストがかかるのか、なぜ大学間でばらつきが大きいのか、他人事ながらとても気になります。

ちなみに、私の時代の大学授業料は216,000円でした。
入学年度の額がそのまま卒業まで適用されます。
半期に一度納付しますが、その都度10万円を少し超える額を納めていました。
先輩の学年はさらに安くて7万円台と9万円台のだったので、うらやましく思っていました。
今にして思えば、安い費用で医師として養成させていただいたことに感謝しなくてはなりませんね。


学習意欲が高く将来社会に大きな貢献が出来る可能性のある人が、費用を理由にあきらめざるを得ないミスマッチは我々にとっても大きな損失です。
医学の分野に限らず、優秀な人材を埋もれさせないためにも、学費の問題は真剣に考えていかなくてはならないでしょう。