kjxkysko.gif ◆ 診療所ライブラリー 27 ◆


雨が続いていても油断のできない紫外線の多い時期になってきました。
そこで今回紹介するのがこの本。
著者はこの分野の専門家で、私が学生時代に講義を受けた先生でもあります。

講義で印象に残っているのは、中学生になったらもう日焼けなんかするもんじゃないと言っていたこと。
日焼けは健康美とされ日焼けサロンも普及し始めた頃で、鹿児島出身ながらやや色白なことにちょっぴり引け目を感じていた私にはなぜか心強いお言葉でした。
そんな先生の本ですから、親の責任で子どもを紫外線の害から守って皮膚の光老化を早めないようにすることも強調されています。
先生の研究には、秋田と鹿児島の人を比較し、鹿児島の人にシミが多い事を証明したものもあります。
鹿児島の夏の日差しは確かに肌に痛いです。

実は、紫外線は体に悪影響を及ぼすだけの存在ではありません。
ビタミンDが活性化するのに紫外線が必要で、濃度が低いと骨粗鬆症につながる可能性がありますが、最近は心血管系の疾患との関連性を示すデータも次々に出てきています。
肌の色や住んでいる緯度、季節等の因子でビタミンDの濃度も変化するようです。
ですから、夏季に低緯度地域に旅行するのと冬季に高緯度地域に行く場合とか、色白の人と地黒の人の場合とか、状況に応じて紫外線への対応を細かく変化させる必要もあるのでしょう。

何はともあれ読みやすい本ですので、当院のライブラリで一度手にしてみてください。


( ライブラリ充実のために .. ご協力いただければありがたいです )  → 紫外線Q&A―お日さまと仲良くつき合う方法 (CMC books)