野口内科 BLOG

  鹿児島市武岡に開業して43年の野口内科です。
  医療・健康に関する情報はもちろん、近隣の話題、音楽・本のことなどを綴ってまいります。

    診療時間 午前  9:00〜13:00
         午後 14:30〜18:30
    休診   日曜・祝日・木曜午後
    電話   099−281−7515
    住所   鹿児島市武岡二丁目28−4
         ▶▶▶ アクセスMAP
         ▶▶▶ バス路線図

● 新型コロナワクチンの予約は終了しました

37.5℃以上の発熱で診察をご希望の方は、電話で予約が必要となります。→ ● 発熱外来



肥満

 ◆ 診療所ライブラリー 180 ◆


肥満と病気のかがく私が高校生の頃に刊行された Newton。
科学をわかりやすく解説する文章と鮮烈なイラストで読む者を魅了する月刊誌は、出るたびにワクワクしたものです。
今も続いているのは、コンセプトがしっかりしていて他の追随を許さないからでしょうね。

肥満と病気の関わりについて簡潔にまとめたムック本。
Newtonらしい文章とイラストで、脂肪細胞の役割・肥満が病気を招くメカニズム・肥満の解消法などの基本をまとめています。

横書きであることは科学系の本として望ましいですし、見開きで情報をまとめる術は、多くの医療情報を提供する本に見習ってほしいものです。

人種〖 今月のつぶやきから 111 〗


森喜朗元総理の女性蔑視発言や、新型コロナに端を発した米国のアジア系住民に対するヘイト犯罪など、性差や人種に絡んだ問題が相も変わらず世間を賑わせていますね。

医療の世界では、性や人種の相違は、疾患のかかりやすさや薬の効果などにおいて無視することのできない因子です。
新型コロナ禍においても、米国では死亡率やワクチンの有効性について人種差を認めるという報告があります。

今回の「今月のつぶやきから」で取り上げた情報は10個。
そのうち半分は女性に関する話題です。

① 体重と心血管疾患のリスクは比較的若い頃からみられ、特に女性でリスクが高いようです。

② 糖をたっぷり含んだ飲料で、乳がんの予後が左右されるようです。

③ 妊娠や授乳中の薬剤使用には気を遣いますが、安心材料となる報告です。

④ ただし、大切な命を育てる妊娠中の食事には十分気をつけて下さい。

⑤ 女性における筋肉と脂肪の比率、なかなか難しいですね。


次は、新型コロナに関する様々な器材や商品についての話題を5つ。

⑥ 無駄なくワクチンが使える注射器は歓迎したいところなのですが・・。

⑦ 新型コロナが流行し出してから認知度の高まったパルスオキシメーターも、正確に測れるものでないことは理解しておきましょう。

⑧ 廃棄物になるところまでを考慮した医療器材、歓迎したいです。

⑨ 消費者庁から警告を受けても販売が続けられてる怪しい商品で悪徳業者を儲けさせてはいけません。

⑩ キットの精度が高いものだとしても、自分で上手に鼻腔や咽頭を拭えるかどうか、そういう手技も影響します。

パイナップル〖 今月のつぶやきから 105 〗


鹿児島の9月は30℃超えが当たり前なのですが、今年は台風10号が通過した後、かなり過ごしやすくなりました。
こんな9月は滅多にありません。
台風10号の後は、新型コロナの新規発症例もしばらく落ち着いていたのですが、またクラスターが出てしまいましたね。


私のツイートは鹿児島の発生状況を伝えるものが定番となっておりますが、1ヶ月のつぶやきを振り返るこのシリーズ、今回も新型コロナの情報中心です。


前半は、新型コロナウイルスに関連した6つの話題をピックアップ。
消毒や予防に関するものが多かったです。

① シオリオジオールという虫よけスプレーの成分、あくまで物の消毒が中心と考えているようです。

② 術野の消毒に有効と発表のあった紫外線照射装置が新型コロナにも有効という報告です。

③ ビタミンDの不足は様々な疾患との関連が言われています。

④ 肥満のリスクは、新型コロナ感染リスクだけではないです。

⑤ パイナップルの成分、ブロメラインは既に医薬品になってますが、予防にもなるのでしょうか。

⑥ 眼鏡の縁でマスクの浮き上がりを防ぐ効果もあるんですよ。


後半は、個人的に興味のある話題を4つです。

⑦ 未だ治療に決めてのない多発性硬化症ですが、抗菌薬や便移植に治療の可能性があるということでしょうか。

⑧ グレリンが発見された時、胃からホルモンが出ていることに驚いたものですが、食欲を促すだけではないようです。

⑨ ヘビ毒、毒トカゲの唾液、etc. ・・いろんなものが臨床応用されてますが、今回はハチ毒。

⑩ 口の中の細菌が血管を広げる役割のある成分を出すことが知られるようになってきましたが、その細菌は虫歯になりやすい環境でもっと根も力を発揮するようです。

 ◆ 診療所ライブラリー 94 ◆


肥満の医学欧米を中心に深刻な問題となっている肥満。
日本も環境や習慣の変化に伴い、避けて通れない課題となってきています。

「何を食べると肥満になりやすいか」「正しいダイエットとはどんなものか」「運動は肥満予防に役立つか」といったような肥満に関する興味を引く話が満載です。
すべて医学的研究結果をベースにして提示されていますが、一般の方には難解になるところを極力平易な文章にしてあるので、読みこなすのは難しくないと思います。
ただ、ページをパラパラとめくると図版に魅力がなく、あまり読む気を起こさせないのでその点は改善の余地有りでしょう。

読んで知識を増やすことも大事ですが、減量に向けて実行に移すことも忘れてはいけません。
読むこともせず、何も実行しない方が多いのが現状ですけど。

 →  肥満の医学

2011013107333917919.gif〖 医療情報 Pick Up おさらい 37 〗


無数の医療に関する情報が日々発信されていて、チェックするのも至難の業です。
その中で一般の方も興味を抱きそうなものを選んでブログの左側のカラム上方にあるお知らせ欄でお届けしているのですが、このところ更新が少なく申し訳なく思っています。

今月は以下の 2つ。
いずれも現代のライフスタイルが肥満に繋がることを示唆しています。
快適な環境に甘えないようにしましょね。
最初のほうの報告の雑誌はどうも医学系のものではないようで PubMedでは検索できませんので悪しからず。

また、BMI という指標については、このブログで 4年ほど前に解説していますのでご参考に。( → こちら )


   ―――――――――――――――――――――――――――――――――――


・コンビニが家に近い/或いは徒歩圏内に/レストランが多い/等でBMI上昇傾向 ( Journal of Planning Education and Research June 2010 29: 444-460 )

・総睡眠時間に/差はないが/肥満児は週末に/睡眠時間が/短い傾向 ( Pediatrics 2011 Jan 24)



         □ 関連記事  医療情報Pick Up  36

2009052912411210156.gif〖 医療情報 Pick Up おさらい 17 〗


今月は、新型インフルエンザの情報収集に振り回され、お届けした「医療情報 Pick Up」 の情報は 2点にとどまりました。


・中年女性で/内臓脂肪とうつ病に/強い相関関係/皮下脂肪とは相関なし ( Psychosom Med. 2009 May;71(4):410-6. Epub 2009 Apr 27 )

・高齢者で/痩せや急な体重減少は/認知症のリスクが高い/日系アメリカ人で ( Neurology. 2009 May 19;72(20):1741-6 )


   ―――――――――――――――――――――――――――――――――――


いずれも体形に関わるものですが、とり上げなかった情報の中には次のようなものもありました。

「肥満の人は心疾患の経過が良好?」
肥満の人は心疾患リスクが高いが、ひとたび高血圧や冠動脈疾患になると痩せた人よりも経過が良好であるという検討結果。
理由として、
・肥満者は疲労感や呼吸困難などで早期に受診し、疾患を早期に治療することができると思われる
・体重のある人ほど疾患と闘うエネルギーの蓄えが大きいことも考えられる
・肥満者は肥満でなければ心疾患を発症しなかったはずだが、痩せた人が心疾患に罹患するのは別の理由があり重症になる可能性が高い

としています。( J Am Coll Cardiol. 2009 May 26;53(21):1925-32 )

こういうのを読むと太っているのがいいのやら痩せているのがいいのやら混乱してくることもありますが、肥満はさまざまな生活習慣病の巣窟であることには違いありません。
たった一つの情報に惑わされず、幅広く知識を蓄えていくことが健康維持のために大切です。



         □ 関連記事  医療情報Pick Up  16


okgsl4nv.gif 〖 医療情報 Pick Up おさらい 6 〗


当ブログの左側カラムの「お知らせ」にて不定期に更新している「医療情報 Pick Up」。
膨大な医学関係のトピックスの中から一般の方も興味を持っていただけそうな物を選んでいます。
今月も以下の通り、主に生活習慣に関連するような情報をお届けしてまいりました。
日常の過ごし方がいかに大切かがよくわかります。

当ブログへお越しの際は「お知らせ」にも目を通して下さいね。

       ―――――――――――――――――――――――――――――――――――

・100%果汁を/毎日摂取する小児は/飲まない小児と比べ/栄養バランスがよく/肥満のリスクもない/米国の2-11歳児で (Arch Pediatr Adolesc Med 08/6)

・睡眠不足が/間食のし過ぎに関連/約25%過剰にカロリー摂取 (WebMD 08/6/17)

・喫煙で中年期の/認知機能の低下や/記憶障害のリスク増大/禁煙後10年で/リスク改善 (Arch Intern Med 08/6/9)

・肥満者の運動や禁煙/食生活の改善でも/肥満を回避しないと/冠動脈疾患(リスク)は軽減せず (Circulation 08/6/9)


         □ 関連記事  医療情報Pick Up  5


cj1qqarx.gif 〖 医療情報 Pick Up おさらい 5 〗


今月の医療情報 Pick Up で取り上げた話題は以下の通りです。


・喫煙をやめた女性は/5年以内に心血管死の/リスクが有意に低下/米の女性看護師を/対象とした研究で (JAMA 08/5/7)

・肥満で標準体重者より/アルツハイマー病の/リスクが80%上昇 (Obes Rev 08/5/9)

・大気汚染で/深部静脈血栓症の/リスクが大幅に上昇 (Arch Intern Med 08/5/12)

       ―――――――――――――――――――――――――――――――――――

最初の喫煙に関する話題について補足説明です。
禁煙後、血管系疾患のリスクは5年でほぼ半減しますが、肺癌は30年経過しても過剰なリスクが消えないとのこと。
また喫煙開始年齢が早いほど、全死亡率呼吸器疾患死亡率、喫煙関連の癌の死亡率が高いこと。
そして、1日の喫煙本数の増加とともに死亡リスクが上昇することもデータで示されています。

いずれにしても、喫煙しないことが肝要ですね。


         □ 関連記事  医療情報Pick Up  4


giqt8x5r.gif 〖 医療情報 Pick Up おさらい 4 〗


巷では、後期高齢者医療制度に絡んでの話題が絶えない 4月でした。

把握しきれないほど発信される医学にまつわる情報の中から、一般の方が興味を引きそうな物を選んで、当ブログの左側のカラムの告知板にて「医療情報 Pick Up」としてお届けしていますが、この一ヶ月に掲載した記事は以下の通りです。
たまたま睡眠に関する話題が二つ続きました。
眠ることは大事なことですね。

       ―――――――――――――――――――――――――――――――――――

・ブドウの皮に含まれる/レスベラトロールが/膵癌に対する/放射線、化学療法の/感受性を高める可能性 (Adv Exp Med Biol 08/3)

・7-8時間の/平均的睡眠時間より/長すぎても短すぎても/肥満傾向 (Sleep 08/4/1)

・小児期の睡眠不足が/後の攻撃的行動や/不安・抑うつに関連/オランダ人集団対象で (Arch Pediatr Adolesc Med 08/4)

・1日1箱以上の喫煙で/アルツハイマー病の/発症が早まる/大量飲酒が重なると/リスクは更に上昇 (Web MD 08/4/16)


         □ 関連記事  医療情報Pick Up  3


atgom2vv.gif 〖 医療情報 Pick Up おさらい 3 〗


この一ヶ月で告知板に掲載した「医療情報 Pick Up」の記事は以下の通りです。

・小児の塩分摂取減で/ソフトドリンク摂取が減少し/肥満、高血圧などを/予防できる可能性 (Hypertension 08/2/20)

・高齢者の日中の/無意識な居眠りで/脳卒中のリスクが/4倍以上に増加 (Medscape 08/2/29)

・魚を食べる頻度に応じ/心拍変動が減少/米国成人で (Circulation 08/3)

・中年期から適量の/飲酒を始めると/心血管系疾患リスクが/非飲酒者より4割低減 (Am J Med 08/3)

        ―――――――――――――――――――――――――――――――――――

さて一昨年当ブログでネタにしたことが今月半ばに一部の新聞で報道されました。
新聞に書かれていることは、彼が鹿児島に来た時におおまかに聞いていました。
しかし、発表前だったので先のブログでは内容には触れないようにしておりました点はあしからず。
次のステップはサルを使っての研究。
また話が聞けることでしょう。


         □ 関連記事  医療情報Pick Up  2


kekzkpou.gif 〖 医療情報 Pick Up おさらい 2 〗


例えば、「緑茶を多く飲むと胃がんを予防できるが、それが喫煙で台無しになる」というような報告が最近新聞記事になりました。
しかし、膨大な量の医療や健康に関する情報のうち新聞に掲載されるのはごくわずか。
そこで、私が普段目を通している物の中から、一般の方も興味を持ちそうな情報を選び出し、当ブログの左側のカラムにある「お知らせ」の中で紹介しています。

この一ヶ月に掲載したものをまとめてみました。

        ―――――――――――――――――――――――――――――――――――

・週5日以上/30分以上の早歩き/等の運動で/生物学的年齢を/10歳若くする可能性 (Arch Intern Med 08/1/28)

・ソフトドリンクと/果糖の摂取量に応じ/痛風リスクが上昇 (BMJ 08/1/31)

・喫煙者は非喫煙者より/深い睡眠時間が短く/不眠の愁訴も多い (Chest 08/2)

・肥満により/食道癌、胆嚢癌/子宮内膜癌/閉経後乳癌、大腸癌/血液の癌などの/リスクが増加 (Lancet 08/2/16)


         □ 関連記事  医療情報Pick Up  1


xs8ev4i8.gif ○○ 学会レポート 1 ○○


先週、神戸で開かれたJDDW という消化器関連の学会で発表のあった演題の中から興味ある報告をピックアップ。
まずは生活習慣に絡むものを 2回に分けてお伝えします。
ちょっと専門的になってしまいますがあしからず。

治療の一環として食事指導をしても、なかなか間食がやめられない人がいます。
その原因の一端を示唆する報告がありました。

最近注目されている非アルコール性脂肪肝炎 (NASH) の基本的な治療として間食の中止を指導したにも関わらず、それができなかった人を分析したところ、75gOGTTという糖負荷試験で空腹時よりも負荷後180分の血糖値が低くなっていたというものです。
インスリンの初期分泌も高値を示したことから、インスリン抵抗性によりインスリン過剰分泌の遷延化をきたし、食後の強い血糖値の降下と空腹感を招いて間食がやめられないのではないか、と結論づけていました。
板チョコ 2かけら程の少量の間食を摂ってもらうことで低血糖を防ぎ、全体の間食量が減らせて肥満抑制にも有効であったとのことでした。

NASHに限らず糖尿病などでも、画一ではない症例に応じた食事指導が重要であることを痛感させられました。

一般の方に注意しておきたいのは、この記事を読んで間食してもいいんだと都合の良いように解釈しないこと。
ちゃんとそういうタイプであるのかどうか検査で見極める必要があります。



↑このページのトップヘ