血管 ◆ 診療所ライブラリー 79 ◆


私も含めて仕事場や家庭で日常的に血管がプチッと切れてしまう方多いと思いますが、冷静さを保つ精神論を語る本ではありませんので悪しからず。 

最近は循環器や脳血管の疾患で抗凝固療法や抗血小板療法が広く普及してきました。
ぼろぼろになった血管の中で血液が再び詰まって再発しないようにするもので、これは当ブログでも散々嘆いてきましたが、出血のリスクも伴う消化器医泣かせの側面も持ち合わせています。
そうなる前に血管の若々しさを保ちましょうというのがこの本の趣旨です。

血圧やコレステロールの調節や減塩、禁煙など聞きなれた言葉が出てきますが、これこそ
血管内皮細胞を活性化させるためのポイントとして重要であることがわかっていただけると思いますし、半分以上を食習慣や運動習慣について割いているのは一般の人には重宝する部分ではないでしょうか。


さて、当院にて書籍の貸し出しを始めて7年目に入ります。
ライブラリーを充実させるにあたって私も様々な本に目を通してきましたが、その多くで説かれている健康を維持するための究極はやはり食事と運動なんですね。
18世紀に貝原益軒が記した「養生訓」の内容も現代に通用するものがありますが、彼の先見の明というより、いつの時代においても節制を軽んじ寿命を縮めている人が多くいたことの裏返しなのでしょう。

読書の秋です。
健康のためにも当院のライブラリーから一冊選んで自らの生活を振り返ってみるのはいかがでしょうか。 

 →  一生切れない、詰まらない「強い血管」をつくる本