今年の2月に「JAL DOCTOR 登録制度」を開始することが日本航空と日本医師会から発表されました。
航空機内で急病人が発生して医療援助が必要となった際に、客室乗務員が登録医師の元に速やかにかけつけて依頼ができることをメリットとしているようです。

ところが肝心の医師の反応がいまいちなんです。
まず、m3というサイトで募られた『事前登録してみたいですか
』というアンケート結果です。
下のグラフを見て下さい。
登録したいという意見は3割にとどまります。

アンケ02

また、この登録制度にはJALのマイレージカードと日本医師会が発行する医師資格証の両方が必要となっています。
しかし、そのカードの所持の具合を聞いたMTProのアンケート結果をみてみましょう。
そもそも日本医師会の医師資格証の普及率が極めて悪いのです。

アンケ

それぞれのアンケートに、医師のコメントが寄せられているのですが、特に法的な整備の遅れを指摘し登録に消極的な意見が目立ちますし、カードの所持状況からも実効性があるようには思えない制度です。

私自身、マイレージカードも医師資格証も持っていません。
飛行機には年一回乗るか乗らないかの上、JALは10年ほど前に利用したきり。
医師資格証はこの4月から医師会会員に限って無料となったのですが、使い道がほとんどないのに年5400円もの利用料が必要でした。
登録制度が始まったからといって、直ちに両カード取得するメリットが私には見出せない状態です。
今回始まった試み自体に評価したい部分もあります。
しかし、確たる仕組みに育てていくには時間をかけて様々な検証を繰り返していく必要がありそうです。